【国際理解】-ポストコロナ時代の国際情勢の行方 

 

 新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、世界の政治、経済、社会、安全保障などに大きな変化をもたらす可能性があります。バイデン政権下においても、米中対立が続くなか、東アジア情勢も厳しさを増しています。

 こうした国際情勢の現状を見据え、今後の見通しや未来像について考えます。

 


 

 第1回 〔10月8日(金)〕

米国の対外戦略の特徴と変容

 聡

法政大学 法学部 教授

 本講義では、①はたしてアメリカは内向きになっているのか、②アメリカの国際秩序観とはどのようなものか、③アメリカは政治的・社会的に分裂しているにもかかわらず、なぜ中国に対しては強硬姿勢をとるということで一致しているのか、④アメリカはどのように中国と競争しようとしているのかという、現代アメリカ外交をめぐる4つの大きな問いについて解説します。
 そして最後に、アメリカが政治的に分裂していることによって、それがアメリカの外交にどのような影響をもたらすのかについて説明します。

 

 

 第2回 〔10月13日(水)〕

中国の対外戦略の特徴と変容

 高原 明生

東京大学 法学部 教授

 中国の台頭は世界の多くの国に機会と挑戦をもたらしました。中国は強大化した国力をどのように使うのでしょうか。一方で「人類運命共同体」や「一帯一路」といった建設的な概念を提示しつつ、他方で実力をもって現状を変えようと行動しているのはなぜでしょうか。
 日本を含む多くの国々にとって中国は最大の貿易相手です。今後、どのように競争と協力を同時に進めてゆけばよいのでしょうか。まずは中国の対外政策について理解を深めなければなりません。
 

 

 

第3回 〔10月22日(金)〕

米中対立の現状と行方

佐橋 亮

東京大学 東洋文化研究所 准教授

 米中の国交正常化(1979年)以来、アジアの安定と繁栄を支えてきた米中関係も、いまや対立一色の様相となりました。なぜアメリカは従来の中国政策を一変させたのでしょうか。中国はどのようにアメリカの強硬姿勢に対応しようとしているのでしょうか。そして米中対立は国際政治にいかなる影響を与えるのでしょうか。
 本講義では、米中が対立するようになった背景を説明し、そのうえで対立がどのように世界の政治や経済に影響していくのか、対立が収束することはあるのか、考えていきます。

 


 第4回 〔11月12日(金)〕

インド太平洋地域の多国間協力と安全保障

岡本 次郎

下関市立大学 経済学部 教授

戦後に導入された国際経済秩序はアジア太平洋地域で特に良く機能し,日本,中国を含む東アジア諸国の経済発展を支えてきました。しかし,20世紀が終わる頃から既存の国際経済秩序は大きく動揺しています。
本講ではアジア太平洋地域に焦点を当て,国際経済秩序動揺の要因を中国の台頭,米国の変容,現状維持派と挑戦派の連合形成という視点から説明し,今後の展望を試みます。

 


第5回 〔11月19日(金)〕

イギリスのEU離脱と欧州

中村 英俊

早稲田大学 政治経済学術院 教授

 2016年6月23日の国民投票でイギリスのEU離脱(ブレグジット)が決まった時、その意思決定が欧州統合やリベラル国際秩序に及ぼす悪影響が危惧されました。その後紆余曲折を経ながらも、2020年1月31日にイギリスは正式にEUを離脱しました(同年末の英EU貿易協力協定締結により単一市場や関税同盟からも離脱)。
 本講義では、なぜイギリス国民はEUからの離脱を選択したのかを考察したうえで、(1)イギリスとEUの関係、(2)ブレグジット後の欧州統合、(3)世界におけるイギリスの役割、そして(4)リベラル国際秩序の行方について検討します。

 

 

 第6回 〔11月26日(金)〕

中国の政治経済情勢

井上 一郎

関西学院大学 総合政策学部 教授

 今や日本のGDP規模の約3倍の大国となった中国。特に習近平時代の中国は、鄧小平以来の改革・開放政策による国際協調路線を修正し、対外的には大国・強国を強調しながら独自路線を追求、また、国内的には権力を集中し、多様な意見を抑圧するなど、歴史の進化に逆行しているようにさえ見えます。このような習近平時代の中国について、歴史と国際関係の双方の視点から理解を試みます。

 

 

 第7回 〔12月3日(金)〕

ASEAN地域主義と対外戦略

大庭 三枝

神奈川大学 法学部 教授

 2010年代に入り米中間対立が激化し、軍事安全保障、経済安全保障、および価値・規範といった多層的な次元での対立と分断が深刻化し、「新冷戦」ともいえる状況が到来しています。
 そうしたなかで、従来「一体性」と「中心性」を掲げ、この地域における多層的な地域制度の中核を担うことで、どこか特定の大国の影響下に入らずに地域秩序のあり方に一定の影響力を行使してきた東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国は難しい舵取りを迫られています。
 日本とも関係の深いASEAN諸国の新たな激動の時代における域外戦略の現状と課題を探ります。

 

 

 第8回 〔12月10日(金)〕

米国の政治経済情勢

前嶋 和弘

上智大学 総合グローバル学部長・教授

 2020年の大接戦の大統領選挙を制したバイデン氏のアメリカはどうなるのでしょうか。国際社会を大きく揺るがしてきたトランプ政権の4年間の後に、何ができるのでしょうか。
分断した国家は融和できるのか。国際協調路線には戻るのか。そして、トランプ氏の復活はあるのか。アメリカの最新状況とともに、対中国、欧州の政策の変化、日米関係の新展開について考えていきます。

 


 第9回 〔12月15日(水)〕

ポストコロナ時代の世界経済

石川 智久

(株)日本総合研究所 マクロ経済研究センター 所長

 世界では、ワクチン接種が進む中、経済の動きも大きく変化しています。
本講座では、当面の世界経済の動向を展望すると同時に、中長期的な変化についても講義します。
そして、この流れの中で、関西経済はどう変わっていくべきかについても考えていきます。

 

 

 第10回 〔12月20日(月)〕

ポストコロナ時代の国際政治

薬師寺 克行

 東洋大学 社会学部 教授

 新型コロナウイルスの世界的拡大は国際政治に大きな影響を与えています。中国を筆頭とする権威主義国が迅速な対応をする一方で、米国など民主主義国は感染拡大に苦しみました。一方で積極的な「ワクチン外交」を展開する中国と米国の対立は激しさを増しています。大きな変貌期を迎えつつある国際社会の荒波の中、日本は生き抜くために何をすべきなのか。最新の情報をもとに国際政治の今と未来をご紹介します。


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