【防災・復興】-地域における災害対応力を高める 

 

 

 阪神・淡路大震災以降、日本列島は地震活動期に入ったといわれており、南海トラフ地震や首都直下型地震などの発生が懸念されています。また地球規模の気候変動がもたらす自然災害の頻発化、激甚化が指摘されており、さらには新型コロナウイルス感染症による複合災害などにも備える必要があります。

こうしたなか、私たちの命と暮らしを守るために、災害による被害の軽減に向けて何をなすべきか様々な視点から考えます。



 

 第1回 〔10月5日(火)〕 

高齢者、障害者の避難支援

                                                              立木 茂雄

 同志社大学 社会学部・教授

 災害が発生すると、高齢者や障がいのある人たちに被害が集中することになります。この問題の根本原因を平時と災害時の対応の分断に求め、抜本的な解決は平時の保健・福祉と災害時の防災部局の対応が切れ目なく連携することにあると説きます。防災・福祉関係者による協働のもと、自助・共助・公助を強化しながら、避難のための個別支援計画づくりや防災訓練を着実に進めて行くことが欠かせなくなっていることを兵庫県での事例を含め紹介します。

 


 第2回 〔10月11日(月)〕

防災気象情報と利活用

近藤 誠司

関西大学 社会安全学部 准教授

 防災気象情報は年々高度化しています。便利になったようでいて、多くの人にとってみれば、わかりずらく使いにくいものになっているかもしれません。情報は、ただそこにあるだけでは意味をなしません。人々の命を守り、救い、支えるために、あらゆる局面で情報が生かさなければなりません。でも、どうすればそれが可能になるのでしょうか? 各地の失敗事例、そして先進事例をひもときながら、情報を「わがもの」にしていく糸口を考えましょう。

 

 

 第3回 〔10月19日(火)〕

新型コロナウイルス感染症下の避難対策

小山 真紀

 岐阜大学 流域圏科学研究センター 准教授

 コロナ禍での避難行動(特に風水害)と災後の避難生活(災害問わず)は,避難先や避難生活環境の前提を考え直す契機となりました。すなわち、コロナ禍だからこそ、本来ありたい避難(早めの避難,無理のない避難生活環境)の実現を本気で考え、実現することが可能になるかもしれません。本講義では,避難行動および避難生活について、その実情と考え方をお話しします。

 


 第4回 〔11月1日(月)〕

ハザードマップを読み解く

及川 康

東洋大学 理工学部 教授

 各地で生じている浸水被害の多くは想定外ではありません。好むと好まざるとにかかわらず、わたしたちの多くは氾濫原に住んでいます。その事実に避難情報や防災気象情報を聞いてはじめて気づくのでは遅過ぎます。
たとえば洪水ハザードマップは、最低限の浸水リスクの可能性を事前に自覚するための大きなヒントになり得ます。本講義では、防災行政と住民とのあいだのコミュニケーションツールとして、洪水ハザードマップの活用方法を読み解きます。

 


 第5回 〔11月8日(月)〕

男女共同参画と地域防災

池田 恵子

静岡大学 教育学部・同防災総合センター 教授

 度重なる災害経験から、防災・復興におけるジェンダー視点の重要性が知られるようになってきました。男女が共に担い、性別によって異なる被災経験や支援ニーズに応じた備えと対応ができるかどうかは、命にかかわる問題です。
 しかし、当たり前のように男性中心で担ってきたスタイルを変えるのは簡単ではありません。政策に取り入れられても現場まで浸透するために乗り越えるべき課題もあります。取り組み事例も紹介しつつ、一歩前へ進めるために何が必要か、一緒に考えましょう。

 

 

 第6回 〔11月15日(月)〕

地域における実践的な防災教育や訓練

矢守 克也

京都大学 防災研究所 教授

 地域における実践的な防災教育や訓練について、津波や台風災害を念頭に全町あげて活動を進めている高知県黒潮町の事例、西日本豪雨をうけて「避難(防災)スイッチ」、「セカンドベスト避難」をキーワードに活動を進めてきた兵庫県宝塚市、京都府福知山市の事例など、講師がコミュニティの方と実際に共同で取り組んできた事例やそこで活用した手法について具体的に紹介します。 

 

 

 第7回 〔11月22日(月)〕

防災・減災を織り込んだまちづくり

渥美 公秀

大阪大学大学院 人間科学研究科 教授

 専門家が主導する防災・減災訓練、各種団体が子どもたちを巻き込んだりして開催する防災・減災イベント、どちらも地域・自治会にとっては負担になることもあります。発想を変えて、地域で既に行っているお祭りなどのイベントに防災・減災を織り込んでみてはどうでしょう?兵庫県で実施してきた事例を交えてお話しします。

 

 

 

第8回 〔11月29日(月)〕

大規模災害や複合災害に対する地域の備え

室﨑 益輝

兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科長・ 教授

 地球温暖化の影響を受けて豪雨災害のリスクと感染症のリスクが増大しています。と同時に、日本列島が活動期にあることから大規模地震の襲来も避けられない。コロナ禍で豪雨災害あるいは大震災に見舞われる複合災害も避けられない。
 こうした災害の時代あるいは複合災害の時代にあっては、事前の備えとともに地域の備えの果たす役割が極めて大きい。コミュニティが主体になって取り組む「地区防災計画」の策定と実践が重要になっています。そこで、複合災害時代における地区防災計画のあり方を詳しく解説します。

 

 

 第9回 〔12月8日(水)〕

住民主体の地区防災計画づくり

加藤 孝明

東京大学 生産技術研究所 教授

 

 

 

 

 第10回 〔1月18日(火)〕 

自主防災組織の活性化

瀧本 浩一

山口大学大学院 創成科学研究科 准教授

 毎年発生する豪雨災害や将来必ず発生する南海トラフ巨大地震とそれに付随する内陸地震のリスクが日々増大しています。

 本講義では、来るべき災害に対して「備えることとは?」という原点に還り、講師が全国で講演・研修する中で見えた自助、共助の役割に対する誤認識や混同されがちな防災・減災活動について整理して説明します。さらに、これらを踏まえた自主防災組織の立ち位置とその役割や活動についてもお話しします。

 

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